そのとき、ふと気付いた。 あ、奈良坂君、私の歩く速さに合わせてくれてる? 初めて一緒に文化祭委員会に行ったときは、奈良坂君の歩くスピードに追いつけなくて小走りになってたら、勢いあまってぶつかっちゃったんだった。 でも、今は、横に並んで同じ速さで歩けてる。 私のこと、気遣ってくれてるのかな? そっと右上を見上げた。 無表情に前を見て歩いている奈良坂君の考えてることはわからなかったけど、 なんか、 嬉しかった――