奈良坂君はやれやれといった表情で言った。 「じゃあ、善は急げだ。 今日、お袋さん家にいるか?」 「うん、毎日店に出てるから」 すると、奈良坂君は私を見た。 「大野の家、行くぞ」 急に話を振られた私はびっくりした。 「え?私も?」 礼奈も同じように反応した。 「栞も来るの? 王子だけじゃないの?」 すると奈良坂君は当然といった表情で言い放った。