そこに、斉藤さんがやってきた。
脚本を担当してくれることになった演劇部の女子だ。
「ねえ奈良坂君、ちょっと相談なんだけど、私、時代劇って書いたことないんだよね。
不安だから、誰か一緒にやってくれる人、いないかな」
奈良坂君は首をひねった。
「他に文章書けるやつなんて、いたかなあ?」
すると斉藤さんは首を振った。
「書けなくてもいいの。
資料探しを手伝ってくれるだけでも助かるんだけど……」
それを聞いて私は手をあげた。
元図書委員だから、資料探しは得意分野だもんね。
「それなら、私が……」
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