すると、角田さんが田中君にそっと囁いた。 「チャンスじゃん。 やってみなよ」 田中君はおどおどと角田さんを見て、奈良坂君を見た。 奈良坂君は黙って頷いた。 すると、田中君も、小さくだったけど、頷いた。 それを見て、奈良坂君は大きく拍手した。 「田中がやってくれるっていうんだけど、いいと思うやつは拍手!」 教室中に拍手が鳴り響いた。 私は黒板に「監督 田中君」と書いた。