奈良坂君は今度はクラスのみんなに向かって言った。 「田中んちの親父さん、大の映画好きでさ、自宅に小型映画館的な設備作っちまったらしい」 へーーーっ! 奈良坂君はまた田中君に向き直った。 「田中、いつか自分で映画撮ってみたいって言ってたよな? 監督、やってみろよ?」 そう勧めた奈良坂君の声はすごく優しくて。 クラスのみんなも静かに田中君を見つめていた。 みんなに注目された田中君は真っ赤になってる。