奈良坂君はクラスのざわめきを無視して田中君に話しかけた。 「なあ、田中、おまえこのクラスで誰よりも映画に詳しい自信あるだろ?」 田中君はおどおどと奈良坂君を見あげた。 「え、誰よりもかどうかは…… 詳しい方だとは思うけど……」 奈良坂君は気にせず続けた。 「おまえんち、地下室に大型スクリーンのある映画鑑賞用の部屋があるっつってたよな?」 奈良坂君がそう言うと、田中君の隣の角田さんが思わず声をあげた。 「えっ、そうなの?すごい!」 クラスのみんなも角田さんに同調した。