教室に入ると、私は自分の席に戻って筆記用具をバッグにしまった。 委員会が早く終わったら部活に出ようと思ってたけど、もうとっくに終わってる時間。 窓の外は暗くなり始めていた。 早く帰らなきゃ。 私が振り返ると、奈良坂君はケータイをいじっていた。 「じゃ、奈良坂君、また明日ね」 私が声をかけると、奈良坂君はパタンとケータイを閉じて私を見た。 「俺も帰る。 一緒に帰ろう」 「へ?」 一緒に?