交点の烈~沈黙するケイタイ~

「今度は逃がさないからな」

 柳田は低く発してベリルに近付いた。

 初めに打たれた麻酔よりも強いらしい、立ちくらみが早い。

 倒れ込むベリルを抱えて車に乗り込んだ。

 今度は後部座席に男を1人乗せ、ベリルを縛り上げる。

「!」

 入念にしっかりと縛り上げている男にベリルは薄れ行く意識の中、ニヤリと笑んだ。

 男はそれに小さく舌打ちをして、動かなくなったベリルを乱暴にシートに預け隣に座った。

 運転席に腰掛けた柳田が車をゆっくり発進させる。