交点の烈~沈黙するケイタイ~

 ガラス張りのドアを開き、カフェのマスターに手で挨拶を交わしていつものテーブルに腰掛ける。

 嫌みのない音量で流されているクラシックと、レトロな内装に琥珀色の間接照明がベリルの姿を艶やかに浮き立たせていた。

 席に着き、まず運ばれてくるのがエスプレッソ。

 それをゆっくりと傾けて味わう。

「!」

 すると目の前にサンドウィッチが置かれ、怪訝な表情を浮かべてマスターを見やると、その男は小さく笑って目で食べろと示した。

 数日、滞在している彼のおかげで女性客が増えたのかもしれない。

 サービスされたサンドウィッチを口に運びながら次のメールをうつ。

[状況がわからん]

 打ち終わり送信を押したとき、ブレンドコーヒーがテーブルに置かれた。