交点の烈~沈黙するケイタイ~

心地よいジャズの音色を背景にスマートフォンの画面をタップする。

[ベリルだ]

[リス]

「?」

 リス……? 小さく首をかしげた。

 相手は、つながったアドレスに戸惑いを見せているのだろうか。

 それとも、どうやって嘘を続けようかと考えているのだろうか。

 もしくは、こちらをまだ信用しきれていないのか……短いやりとりだが複雑な色が見え隠れしている。

 酒はしばらくお預けだ。

 ベリルはバーを出て、馴染みのカフェに向かった。