目にハートマークを浮かべて言った祥子の瞳は、キラキラ星が瞬いていた。
そういえば、もう直ぐバレンタインだね。
彼のいる祥子は毎年一大イベントとか言って張り切っている。
えっ!? 私には関係のない行事だからね。
「晴美だってあげればいいのに。チョコを貰って嬉しくない男の子なんていないよ」
それは、祥子のような美人に貰われた場合のみでしょ。
心の中で突っ込んだ。
周りからブスといわれ続けられてる私から貰ったなんて知られたら、迷惑するのは大地くん……だからね。
「晴美さ、もっと自信持ちな。みんなが何よ、晴美は世界でたった一人しかいないんだよ? 一人一人個性があるから楽しいんだからさ」
個性か……。そんなのいらないよ。
出来るなら、私だって人並みの可愛さを持ちたかった。けど、こればっかりは神から与えられたプレゼント、だものね。それに、私自分は嫌いじゃないよ。