明日はいよいよ緑風学院との顔合わせの日となっていた。

今日は部活がない、文芸部のまどかとバレー部の桃子が顔合わせ資料の最終調整を行っている。



「見に行きたいけど…今はとにかく譜読みをどうにかしたい」



私は近くに座っているバイオリン隊に目をやった。
楽譜に食い入るようにして、楽器を持つ手はお留守の様子の後輩達。



「まどかとももちゃん・・・大丈夫かな?」

「昨日みんなでまとめはしたんだし大丈夫だとは思う」

「うん…」



なんとなく不安そうな顔で、夏は第二音へ向かって行った。



私も若干の不安と緊張はある。

何しろ5校の総括。
なめられたら終わりだ。

一番の緊張の一つに金銭面がある。
予算決定の後、各校から集金し、扱っていくのは私達。

普段何も言わない生徒会顧問の先生からも、そこは特に慎重になるようにと念を押されている。

今日は予算説明の詳しいプリントの最終作成。