「瑠美依ー!!!!! お客さんから指名!!!」
「はぁ〜い。今いきまーす。」
私はホステスで働いている。
No.1”瑠美依(るびい)”

ここに来て早くも2年が経つ。

2年前、私は最愛の人を失った。
それから歩いて気付いたら着いていた場所。
唯一の私の居場所。
昔の私を.....”吉村 瑠璃”を忘れさせてくれる場所。



指名してくれたお客さんのところにいく。

「初めまして!瑠美依です♪」

営業スマイルをまき散らす。
いつもは、おじさんばっかりだけど、今日は.........珍しく若い人っ!!!!

「初めまして。上野 佑です。」

そういって人懐っこい笑顔を私にむけた。
とてもピュアに見えた。
”この人はここに合わない”そう直感で思った。

「会社が大変でねー。」

そういう上野さんは、私の2歳年上の22歳にして次期社長という実力をもつスゴい人。
私とは大違い。

「ところで瑠美依ちゃん、ちょっといい?」

そう言って真剣な顔になった。

「なんですかぁ〜?」

いつもの営業用の
    ーーー・・・”偽物”の私。