ミツハルは、ふら付く頭をフルに回転させながら、調べ得た情報を一度整理する事にした。

ジンとゲンはジャッジタウンを離れた後、消息を完全に絶っており、居場所は未だにわからない。そんな中、二人の側近であるリュウ達も、居場所がハッキリとは判明しておらず、ジンに直接繋がる情報は皆無と言っていい状態だった。

だが、一つだけ手掛かりになりそうな情報がある。

それは、ジンの側近であるシンジと一緒に学校を辞めたであろう、青年の何人かが、今回の未成年の麻薬の密売で逮捕されているという情報だ。

もしかしたら、この捕まった青年が、シンジに繋がる情報を持っている可能性が高いのだ。もし、シンジに繋がる情報を手に入れる事が出来れば、ジンの居場所を見つける手掛かりになるかもしれない。

そう考えたミツハルは、捕まっている青年の情報を、近日中に明確なものにし、それを元に、銀次達に直接接触してもらおうと考えた。

今日は時間も遅いという事もあり、その調査は明日に持ち越しと言う事で、起動していたパソコンを閉じ、今日は帰路につこうと考えていた時、ミツハルの携帯が鳴り出した。

ミツハルは、携帯を開き、着信相手を確認すると、通話ボタンを押し、電話に出る。

「どうしたのハヤト。何か、問題でもあったのかい?」

着信相手は、ハヤトだった。

「…大問題だミツハル。タケシが、俺の潜伏している組織のライブハウスに顔を出したんだ。しかも、意味深な言葉まで、残して俺の前から消えやがった…」

「あのタケシがかい!?どうして、タケシがそんな所に…っで、何て言ってきたの?」

ミツハルは、ハヤトの言葉が信じられないのか、凄く驚いた表情をした。

「この組織と関わるのは辞めておけって忠告されたよ。それと、LAN闘祭は俺にも原因があったとか言ってたな…何か心当たりあるかミツハル?」