「名前は、ジンとゲン。ジャッジタウンでは、『堕天使ジン』と『破壊神ゲン』と呼ばれていた、男達だ。年は俺と同い年の18歳…」

「そっか、解ったよ…わざわざありがとねハヤト。俺の方での少し調べてみるよ」

エースはそう言うと、ハヤトとの電話を切った。そして、深いため息を吐く…。

そして、すでに温くなっている、コーヒーに口をつけ、新しいタバコに火を着けた…。エースは、すでにいつもよりも多い本数のタバコを吸っていたので、口の中に違和感を感じていた。

だが、そんな事も気にせず、タバコを吸い続けるエースは、ポツリと言葉をもらした。

「…アンダーズチルドレン」

エースの口から出た言葉は、一体何を指すのか、今の段階では分からない。だが、この言葉が、のちの事件の大きなカギになるワードであった…。







「電話終わったハヤト?」

ハヤトがどこかに電話をかけた様子を見て、少し離れた位置で、ハヤトの様子を見ていたマリコは、電話を終えたハヤトに話しかける。

「おうっ…悪かったな。それじゃどっか出かけるか…飯は食ったのか?」

「少しだけ食べたかな…ご飯食べに行く?」

「そうするか…」

ハヤトは、今は何も考えないようにしていた。エースの電話口での変化には気付いていた。でも、今はマリコが隣に居るし、今日は久しぶりのデートなのだ…。

もしかしたら、またしばらく会えなくなる可能性もある。

今日ぐらいは、マリコの為に時間を使おうとハヤトはこの時、思っていた…。