神への挑戦

「相談って言うのか、ヒサジとそんな感じの会話をした事があってな。アイツも俺と同じ社会不適応だった男だからよ。まぁヒサジは俺と違って、サヨちゃんの側に居てあげる事が出来ているから、俺なんかよりも全然真っ当な男なんだが…その時の会話だよ」

「…うん。ぜひ…聞きたいなぁ」

結末が解っている話を聞きたがるマリコ。だがハヤト自身は少し悩んでいた…。

「そうだな…退院したら話してやるよ」

「えぇっ?いま話してよ」

「いやだ」

その後二人の会話は平行線を辿り、全く話が進まなかった。だがマリコは自分の求めていた答えを知る事が出来たので、ある程度は満足をしていたようだった。

そして時間は経ち、今に至る…。

今は痛み止めも効いているのか、傷の痛みはほとんど無い。軽い眠気を感じながらもハヤトは眠りにつく事はなく、ただ時が経つのを待っているようだった。

だがそんなハヤトの元にある男が見舞いに現れる。

「はぁ…意識を取り戻して何よりだ」

「心配かけましたか?」

かなり疲れた表情をしている銀次だった。この男が疲れた顔をするのはよっぽどだろう。

ハヤト自身見た事のない銀次の姿だった。

「そりゃ心配もするわ。お前が撃たれた現場に居たんだからよ…」

ハヤトが撃たれた時、実は銀次もその場に居合わせていた。だがそれは、睡蓮会内部で怒った一連の出来事の終結の瞬間でもあった。

銀次はハヤトのベットの隣に置いてあるソファーに座り、ハヤトに視線を送りながら問いかける。

「詳しく聞きたい。あの場所でお前達は何をしていたんだ?俺とエースが駆けつけた時は、全てが終わった後だった。その時は詳しく聞く時間なんか少しもなかったから何も聞けずじまいだしよ…」