神への挑戦

マリコも不幸な女だ。100%俺が原因なのだが、そう思ってしまう…。

俺なんか捨てて、普通の男を好きになれば良いのに。

背が低くてそこそこ整った顔立ちをしているんだから、男なんか見つけようと思えば簡単に見つけられるはずなのに…。それに性格だって多少重たい所はあるものの、一途でとことん尽くすタイプの女だ。

あぁそっか。一途だから俺以外の男の所に行けないのか。

ならいっそ…マリコを幸せにする為に。

いや待てよ。前にも俺はそんな事考えていたはずだ…しかも実践した。

マリコは確か、俺を一年以上探しまわって、俺の元に来たんだったな。そしてありったけの力で俺の頬をビンタしたんだ。

あれは驚いたな。一気に顔が熱くなるぐらいの力で殴られたんだった…

あれをもう一回受けるのは勘弁したい。辞めよう…。



……

そろそろ気付いてくれないかな?目を開けてくれないか?

マリコは俺の手は握っているんだ。少しぐらい動かないものか…。

……動かない。動くイメージは出来るのに全く動かない。

ちっ。目は動くのになんで動かん…だんだん自分に腹がたってきた。

動けこの…動けっつんだよっ!

入らない力を俺は込めた。すると少しだが指に感覚を感じだした。

動いたっ!後少し…。

俺はマリコに握られている手に力を込める。少しづつだがマリコの手を握り返す事に成功した。

するとマリコの体がビクっと反応した。眠っていたのか、目が充血している様な印象を受ける。

そして俺と目が合った。口を半開きにし、非常に驚いた表情をしている。化粧は崩れ幾分腫れぼったい眼をしているが、マリコはマリコ。

誰よりも可愛い存在なのは変わりない。