トンネルの様な通路を進む3人は、その終着点になる場所に到着した。その場所は、大きく開けた場所で、かなりの台数の車も見受けられる場所だ。

広さは大体500m四方の空間で、その奥には入口になるであろう扉があり、その前には多くの人数がその場に陣取っていた…。ハヤト達はその場所から死角になる場所で待機すると、そちらの方に時折視線を送り、状況を見ていた。

「これじゃ近づけないな。どうするつもりだジン…」

ハヤトは小さい声で隣に居るジンに話しかける。

「そうだね…取りあえずは待とう。もう少ししたら状況が変わるから」

何か策があるのかジンは、ハヤトに待つように言った。

その状態が5分ぐらい続き、何も進展が見えない目の前の状況を見たハヤトはもう一度ジンに問いただそうとした。だがその時、目の前で進展が起きた…。

この空間に繋がる通路は一つではなく、この場所に繋がる通路は複数存在する。それは睡蓮会の本部に繋がる数多くの入口があるのと同じく出口も同じ数だけ存在すると言う事だ…。

その出口の一つから数多くの男がこの場に押し寄せて来たのだ。その男達は、顔や腕に傷を負っているものの、勢いをそのままにこの場に押し寄せてきた。

「あれは何だ?アイツ等もお前等の仲間なのか?」

「そうだよ。ハヤトも見知った奴等が居るんじゃないかな?全員ジャッジタウンの出身者だからね」

その後も、いろんな通路から男達が出てきた。その人数たるやこの空間の3分の1を埋め尽くすのではないかと言う人数だ。ハヤトはジンに言われ、周りを確認すると、確かに見知った男達が居る事に気づいた。