神への挑戦

それは勿論この男…。

「おせぇよドラゴン。もう少しで、苛められるところだったじゃねぇか」

「すみませんねどうも。溶接されたところを切り離すのに時間がかかっちまって…つうか銀次さんが苛められるとかありえないでしょ」

後ろ首をかきながら現れたのはドラゴンの刺青を入れたドラゴンという男。一際異彩を放つ風貌は、見たものを驚きの表情に変える天才でもある。

当然カツミもこのドラゴンの姿には、驚きの表情を見せた。

「そんな…入口はしっかりと封鎖したはずだ。それに、一人であの人数を倒したのか?」

カツミの驚きはドラゴンの風貌だけではなく、この場に現れた経緯にもあった。おそらくかなりの人数をこの場に来させ、ライブハウスを警護をしていたに違いない。

「あの人数?あぁ…まぁ雑魚を何人集めようが、俺には通用しないんだよね。これでもジャッジタウンでは俺より強い奴はいなかったからよ。ハヤトでも俺に勝った事はないんだぜ?」

ジャッジタウンの腐りきった高校生地区をまとめた男がこのドラゴンという男だ。無暗にケンカはしないが、風貌とケンカの実力が比例しているこの男は、ケンカの実力では銀次も一目置く男だ。

ちょっとケンカをかじった程度の男達では、歯が立たないのは目に見えていた。

「そう言う事だな。お前の情報のおかげでこれからの仕事が楽になったよ…礼を言うよカツミ君」

エースは皮肉を交えながら、カツミに話しかけた。

銀次もエースも予備の作戦を用意していた。それはエース達が囮だとすれば、ドラゴンは警護の役目だ。定期連絡がない場合は、何か起きたという合図なのだ。

当然銀次もエースも圏外になっているこのライブハウスでは、ドラゴンに助けを呼べない。なので定時連絡がない時は、ドラゴンに助けに来るよう頼んどいたのだ。

その結果がこうなった訳だ。

「人使いが荒い上司は慕われませんよ銀次さん。部下の扱いが悪すぎやしませんか?」