神への挑戦

ランもジャックも、割と無口なほうだ。ランに関しては、必要以上の事はあまり話したがらないタイプなので、ジャックとのこの会話も、普段のランにしては心を開いているほうだった。

「さてと…俺もそろそろエースの元に帰ろうかな。こっちの仕事は終わった訳だし」

ジャックは、昼食を済ませた後、そう話を切り出した。確かにジャックは、エースの相棒であってエースの指示で、睡蓮会の情報を調べる助けをしたに過ぎない。

なので仕事が終わった以上、エースの元に戻るのは必然だった。

「そうですね。俺も少し本職の仕事をこなしたいので、そろそろ解散しますか」

ランにしても、自分の仕事があった。ジャッジタウンのマスターとしての仕事も抱えているランは、そんなに時間を浪費出来るほど暇じゃない。少しは時間をみつけて、自分の仕事をこなしとく必要があった。

「それじゃ、俺は自分の事務所に戻らせてもらうぜ。それじゃなラン」

「はい。また会いましょう…」

ジャックはランに挨拶を済ませた後、部屋を出て行った。ジャックとランが居た場所は、東京にあるマンションの一室だ。

ここは、前田さんに用意してもらったウィークリーマンションで、臨時の寝床としては最適な場所だった。ランは、ジャックが部屋を出た後、自分のカバンを開き、仕事を開始した。

ランの仕事は銀次やミツハルの仕事とは少し変わっており、パソコンや携帯電話だけでも仕事をこなす事が出来る。指定のサーバーにアクセスし、ジャッジタウンに住んでいる人間の個人情報の一部を入手し、それを元に仕事を開始する。

ジャッジタウンの住人が未成年という事もあり、いくつか必要な仕事があるのだ。

年齢や人相や名前、その他もろもろの情報で、未成年達の住所や両親の有無などを調べる。そして、ジャッジタウンとの関わりがある警察の部門に連絡をし、捜索願などの有無などを調べるのだ。

後は、外回り専門のマスターや、必要ならジャッジタウンに居るマスターに連絡し、アフターケアなどの司令を出すのだ。