刑事はそう言うと、完全に屋上から姿を消してしまった。

「へっ…息子達か。昔あんな風に俺達を叱ってたっけな。結局、俺らの事を息子だと思ってるんじゃねぇかよおやっさん」

銀次は、可笑しそうにそう口にすると、吸いかけのタバコを今度はバケツに捨てた。

そしてもう一言、口にする…。

「睡蓮会は、極道じゃねぇんだ。というか、国そのものなんだよ…この国の闇なんだ」

誰も聞いていないであろうその言葉は、晴れ渡る快晴の下、何よりも重い一言だった…。










「そろそろ始めるか。準備は整ったしさ…」

「あぁ、そうだな…手順はもう把握している。後は、お前の合図を聞くだけだよ神様」

「その言い方は辞めてくれよリュウ。俺はまだ、神になっちゃいないよ」

「どうだか。もう神様気取りだろうお前は」

「どうだろうね。俺がすでに、神になれていたら、こんなにめんどくさい準備は必要なかったと思うけど」

「それは確かにな……結構長かったな。三年か…ハヤトはどうする気だ?あのままにしとくのか?」

「そうだなぁ…ハヤトには、一肌脱いでもらおうと思っているかな。彼にピッタリな仕事があるからさ」

「そうか……あの役目をさせるつもりなのか?」

「ふふっ…彼なら適任だと思わないか?俺はハヤトなら、別に構わないんだけど」

「それはお前が決める事だ。俺は、否定をする気はない…」

「そう…じゃ決まりだな」

激動の3days 0日目 終