神への挑戦

青年の話しを全て聞いても、納得がいかなかった銀次だったが、予め持ち時間は決まっていたので、退席する事になった…。

部屋から出た銀次は、廊下で銀次が出てくるのを待っていたのだろう、年配の刑事に話しかけられた。

「どうだった銀次?中の会話は、外には聞こえない様になってるから廊下までは聞こえなかったんだが…何か解ったか?」

年配の刑事に話しかけられた銀次は、少し難しい表情をしたまま、言葉を返す。

「…取りあえずは、俺の言葉に反応してくれたよ。気に食わない点も多かったが、十分収穫はあった」

「ほぉ。俺にも聞かせてくれよ」

刑事は、喜々した表情で、銀次に話しかける。銀次としては、すぐにでもエースとの情報交換をしたいと思っていたのだが、表情を明るいものにすると、一つ頷いた。

「良いぜ。けど、警察署の中では話しにくいな…屋上で話そう」

「解った。聞かせてくれるのなら、何処へでも行こう」








「なるほどな。あのガキは、そんな事を言ったのか…」

「あぁ。自分は、仕事をこなすだけの構成員でしかないってよ…ミストの情報はほとんど知らんらしい」

目新しい情報は特にはないものの、刑事は銀次の話を聞くと、何やらほっとした表情をした。

「取りあえずは、精神破綻者ではなさそうだな…心がおかしくなったんじゃないかって、少し心配していたんだよ。そうかそうかっ!」

どうやらこの刑事の心配事の一つに、何も話さない青年の心の心配をしていたようだった。

だが…。

「…俺はそうは思わないがな」

銀次は、刑事の言葉を否定すると、吸いかけのタバコを屋上から放り投げた。