◇ 「姐さ―ん、え津姐さん」 ゆず波が私を呼んでいる。 『呼びに来てくれたのかい?今行こうとしたところだよ。』 「ほんと?幾松(イクマツ)様は早く会いたがってるよ。 でも姐さん凄いよね…。 あんな高貴な方に想われて…あ、すみません…」 ゆず波は何かを感じとり謝った。私の顔が一瞬、強張ったからだろう。 『すまない…怖がらせて… それに今日は一緒に寝れないよ。』 *