恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

私はとっさに、

ポケットに入れていた…棒付きミルクキャンディを

絹川くんの開いた口に突っ込んだ。






ぱくり。

条件反射か、思わずそれをくわえる絹川くん。





目を丸くし、口に入れられた物を目を寄せ確認した後

歯で棒を軽くかじると、半笑いで私を見てくる。

「おい、何だよコレ…」

「え?ポップンキャンディだよ…。昔よく食べなかったぁ?」




白々しくトボける私を見て、絹川くん笑ってるけど…かなりイラついてる感じ。

あはは…

怖いよぉ。





しかも、キャンディにはまだ袋がかぶさったままで

その包装紙のまま突っ込んだから、甘くもなく…ひょっとしたら苦いかもしれない。





「…それ、あげる」

「いらねー。甘いの嫌いだし。…それよかオレが欲しーのは、目の前のコレなんだよな」

絹川くんは、ペッとキャンディを吐き捨てると、私の唇を奪おうと

いきなり覆い被さってきた。





「いっ…嫌ーっ!」

ドカッ!!