恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「…もしか、今気付いたかもしんねぇケド」

「え?」

何を?

マジもんのヤンキーって事?気付くっていうか、見たまんまだよ。

「実は…オレ、さやのイッコ上。一年ダブってんだわ」

あぁ…。

そういえば、月ちゃんが言ってたっけ。

「…知ってるよ」

「あ…マジ?そーか、知ってたか」

絹川くんちょっと安心したのか、抱きしめる腕を緩め、私の顔を見る。



「…友達に聞いた」

「ははっ、さやの友達すげーな。オレん事、何でも知ってんだな」

「まぁね」

月ちゃんの情報網はすごいからね…。

「ヤな感じしたか?」

「え?」

「いや…正直言ってくれていーから。ダブるってどーよ」

うーん。

ダブった事より、同じ時に月ちゃんが言ってた…

かなり暴れてた、の方が気になるんだけどな。

絹川くんを見上げると、私の目をしっかり見ていた。




優しい瞳に、軽い目眩。

とくん

と、胸が揺れる。



何だろ…

この暖かい感覚。