恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「…キスしたい」

「…えっ?」



うわ、ちょっと待ってぇ?

いきなり抱きしめられ、体がすくむ。

言ってない事って…それ?




「したいけど…やめとくか。さや、怒りそ~だし。ま、これで我慢しとく」

「や…やだ。離れてよぉ」

「…ムリ。…ふぅ」

絹川くんはギュウゥとしがみついたかと思うと、大きくため息をつく。



…緊張してるのかな?

絹川くんに限って、それはなさそーだけどぉ。

「何でため息?…言ってない事って、それ?」

「いや…違う。あのさ…」

絹川くん、言いたくないのか、黙り込んでしまう。

抱きしめられて拒否反応が出るかと思ったけど、

意外と絹川くんの腕の中は、心地よかった。

あの写真を見た後で、今の姿だから…金髪じゃなかったら…いいかな、なんて思ったりしてる私がいる。