恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「…どした?」

「絹川くん、タバコの匂い…しないね」

「へ?…あぁ、オレ今禁煙中~」

「禁煙?なんで…」

絹川くん、私に一歩近付く。

ドキ。



「なんでって…、わかんねぇ?」

ドキ。



一歩ずつ、私に近寄ってくる。



「…何?」

「何って…だから、マジだつったじゃん。嫌なんだろ?タバコ吸うオトコ」

絹川くんは、にっこり笑って更にまた一歩私に近付いた。

…う。

やだ、キュンときた。




「ファーストキスがタバコ味じゃ、嫌だろ?」

「…はあっ?」


は…初めてじゃないしっ。

しかも、絹川くんとっ…キスなんてしないからぁ~っ!




呆れかえってると、絹川くんはニヤリと笑う。

「うっそ。何顔赤くしてんの?かわいすぎだな…マジでキスすんぞ?」

多分…その気はないみたいで、フフって笑うと私の隣で前向いて歩き始める。




う…

うわ。



ヤバいよ。

心臓がバクバクいってる。