「きゃあ…二人キスしてるぅ」






あぁ…

バッチリ、見られてるし。







私が当麻くんを押しのけようとすると、当麻くんの方から唇をすんなり離してくれた。





そしたら。






「コラァ、見せモンじゃねーぞ!ボケっと突っ立ってねーで、そこ閉めろっ」

…だって。

あらら。





女の子たちは、すみませんでしたーっ!て叫び、慌てて窓を閉めて…廊下を走り去って行った。





もぉ。女の子に怒鳴ったらダメだよぉ。窓開けてた私たちも悪いんだから。





当麻くんをちょっと睨むけど、さっきの厳つい顔はどこへやら。

私の髪を撫でて…笑っている。






当麻くんの

一つ安心できる所。




それは、

八方美人じゃない所だよね。





女の子に対して優しいのは、私にだけ。

そういう所も…彼女として愛されてるんだなって、思える。




うん…

優越感。





「な~に、ニヤけてんの?

…邪魔者もいなくなったし、今から…ちょっと、しねぇ?」

「えっ…何を!?」