恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「当麻は、バカじゃない…。おまえも、もう十分苦しんだろ?もう…自分を責めるのはやめろ。

元はと言えば、全部オレのせいだ。すまない」

当麻くんのお兄さんもやりきれない表情をしていた。

「兄貴は関係ねぇし。所詮邪魔者だったんだろ?オレなんか…。ヘッドの選出ん時も、見事オレをコケにしてくれたよな…」

当麻くんは、お兄さんをキッと睨む。

逆に…

お兄さんは、なぜか微笑んだ。






「オレが…何で当麻をヘッドに選ばなかったか、分かるか?」

じっと当麻くんを見つめるその瞳は、揺るぎない。

「…は?わかるかよ。オレがムカつくから、だろ」

すると、お兄さんは

静かに首を振った。





「実力では…当麻の方が遥かに上だった。力も、統率力も。そして、冷静さや忍耐力、いざという時の判断力も…な」

「だったら、何でなんだ…?何でオレじゃなかったんだ?

おかげで…オレはみんなに陰で笑われてたぜ?当麻はケンカは強いけど、ただそれだけ。元ヘッドの兄貴に信用されないような…クズだって」

当麻くんは俯き…

声がだんだんと小さくなっていく。