恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「彼女…今どこにいるんだ?もし親父にバレたら…いつかまた捕まえられるぞ?」

「大丈夫だろ?あの親父にそこまで執着心あるとは思えねぇけど。彼女にも、二度とこっち帰ってくんなつってるからさ」

「どうかな…バレなきゃいいけどな。そうだ…子供は?産まれたのか?」

お兄さんは、彼女の子供の事…心配してたんだね。

見た目はちょっと怖いケド、意外といい人…なのかな。





「あぁ。産んだってのは、聞いた。…天に似て、歯がねぇって笑ってた」

それにお兄さんの顔が一瞬綻ぶ。

「そうか…。幸せ…なのかな」

「だろ?多分。ここで暮らすよりかは、きっと、幸せだろ…」

当麻くんは私の肩を抱き、腕に少し力を入れる。





「当麻…それで良かったのか?」

「…は?いいに決まってんじゃん。天のガキなのにさ、子供に会わせてやんのは当然…」

「天…、もう戻って来ねぇだろ。それでいーのか?」

「いい。天が…幸せなら、それでいい」


戻って来ない…?

天ちゃん先輩、もう戻って来ないの?