恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「今日…天ちゃん先輩には会いました。仲間のみんなが当麻くんに会いに来てくれて。家族がそうでも…友達がたくさんいるって…いいなって思いました」

「あぁ、そうか。天から昨日、連絡入ってたな…」

「彼女に…会いに行くって」

「彼女?」

当麻くんのお兄さんは、そこで何の事かと目を見開いた。

あ…ヤバ。

言っちゃダメだったかも。





でも、あれだけ仲間がいたら

きっといつかお兄さんの耳にも入るよね。

「彼女って…天の元カノ?」

「あ…はい」

そこまでで会話は途切れてしまう。

私が詳しく話す事じゃないよね。



…どうしよう。

困っていると。








「オレが居場所、教えてやった」








振り向くと、そこに当麻くんがいた。

…あぁ。

さっさと部屋に戻れば良かった。

何で兄貴とそんな話になってんだ、って後で怒られそう。




でも、当麻くんは私に手を伸ばし

優しく引き寄せてくれた。

そして、お兄さんを見る。





「居場所って…まさか、あいつの?」

「そうだ。彼女もきっと…天を待ってる」