恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「…うん。どうしたの?立って大丈夫?」

「おー。そんなんは平気…。あのさ…」

当麻くんは私の後ろ髪に顔をうずめ、小さく息を吐く。







「さや、昨日オレん事…軽蔑したよな。今までより少し、嫌いに…なったか?」

少しって言う辺りが、当麻くんらしいね。

嫌いになったか?じゃないんだもん。

「…ううん。嫌いっていうか悲しかっただけ。もう当麻くんに、こうやって抱きしめられる事もないのかなって思うと、寂しかったよ」

「そーか…。本当はさ、自分で…自信がなかった」




…自信?

それは、私を好きだっていう自信?





「オレ…カッとするといつもケンカしてさ、それでスッキリしてたんだよな。

その…色々イラついてたし、さやに勝手にしろって言われて、ならまたケンカすればいいって思って…さ」

「…うん」



『じゃあ、忘れなきゃいーでしょ? 勝手にすれば』って、叫んで病室を出て行った。