恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

先輩は私の顎を持つと、顔を覗き込みニヤリと笑う。

「それかぁ。一発殴られる?可愛いカオ崩すのはオレも辛いなぁ~」

「ど…どれも、嫌…です」

「冗談キツイなぁ。オレに手出して、そのまま帰れると思ってんの?」

「だって…不可抗力です。あなたが私の嫌がる事するから…」

「んだよー、つまんねー女だな…。じゃ、オレの顔舐めな。そしたら許してやる」

な…舐めるぅ?

頭おかしいんじゃないの、この先輩っ。

「やめてっ…」

歯のない先輩に無理やり腕を引っ張られ、彼は私に顔をグッと寄せる。

「なんならオレが舐めてやろっか~?」

「嫌っ…」

うぅ。

肘を伸ばし、力いっぱい彼と自分の距離を作ろうとするけど、なかなかその差は広がらない。

ま…負けるもんかぁ。

ギリギリと歯を食いしばり、必死で先輩を押し返す。