恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

ピシッと一瞬私の頬が痛くなる。

痛ぁ…。

突然、彼に頬を叩かれるなんて思いもしなかった。痛みの走る頬を手で押さえた。

このぐらいの事で、女に手出すなんて…最低なヤツ…。


「触んなとか、何様だぁ?」

怖いながらも先輩を見上げると、眉がつり上がった顔が目の前にあり、足がすくむ。


「オレ殴ったバツ。今ここで、オレに襲われる?」

「…え?」

「それか今ここで、着てる服を脱ぐ」

…はぁっ?

周りで見ていただけの先輩たちが、ヒューっと口笛を吹く。

調子乗ってんじゃないわよ。私がビビってるのをいい事に。

とは思うけど…でも何も言い返せない。

歯のない彼、怒ってるどころかニヤニヤして楽しんでるし。その表情が更に怖いよ。