恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

そういう私は、入学式をサボったわけでも遅刻したわけでもなく。

入試の成績が学年トップだったから、代表で挨拶をする事になってたんだ。

今は校長先生の挨拶で、私はその後なんだけど…。

緊張すると、貧血ぽくなって倒れる事が稀にあって…先生にお願いして、外の空気を少し吸いに出てきたってわけ。


そこへ現れたこのガラの悪い先輩たち。

気分転換どころか…余計気分悪くなっちゃうよ。


「いけない子だな~。一年だろ?入学式フケたの?」

前歯がない男の先輩がニヤニヤして、私の前に立つ。

う…。怖ぁい。
しかも…タバコ臭い。

あぁ、ここでタバコ吸ってたんだ?


よく見ると、彼らの中心には黒くスス汚れた跡があった。


「嫌っ、離して下さい…」

目の前の彼。私の腕を取り、嬉しそうに笑う。

でも…歯がないから、間の抜けた笑顔になり、それが一層怖さを引き立たせる。