「天ちゃん先輩の…彼女との昔のプリクラが、ポイントカードに紛れて出てきてね。当麻くん、それ捨てたくないって…」

「えー?別にいーじゃん」

月ちゃんっ?

ツーショットだよ?

「な…何でっ!?」

「だって、昔の写真なんでしょ。しかもプリクラ?は~んっ、気にする事ナイナイ。

姉ちゃんだって、当時の仲間内の写メまだ大事にとってるよー。天ちゃんと撮った写真も、今の彼氏にはナイショだもん」

「でもっ。その事で言い合いになったら…彼女を好きだった事は、忘れたくないって…トドメさされた」

私の言葉に、月ちゃんの目が点になる。

だよね、呆れるよね?

もう…泣くどころか、月ちゃんに私の気持ちを理解してもらうのに、必死だった。




「へー。あの人、そんな事言ったんだぁ。…その前に、さやが否定しなかった?王子にフラれた事、たくさん思い出したでしょ」

うわ…。見抜かれてるし。

確かに、忘れたいって言ったのは…私の方。

私の場合はいい別れ方じゃなかったから、好きが大嫌いにシフトしてしまった。