恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「月ちゃん、帰ろー」

「額田先輩来てないみたいじゃん。良かったね~」

月ちゃんは廊下を見渡し、先輩がいない事を確認する。

「やっと解放されるぅ」

「さや、嬉しそ~。そんな伸び伸びしてたら額田先輩可愛そうじゃんかぁ」

月ちゃんは他人事だけに、面白そうにケタケタ笑ってる。


もう…。月ちゃんには私がどれだけ嬉しいかなんて、わかんないよね。

額田先輩と一緒だと、変に緊迫した空気が漂ってて…落ちつかないんだ。


「でもさー、額田先輩ちょっとかわいかったよね」

「は?カワイイ!?コワイいの間違いじゃないのぉ?」

「いやいや。だぁって、あんなに見た目も中身も怖いのにさぁ、さやの前では大人しかったじゃん。

恋って人を変えるんだぁってマジで思ったわぁ」

「もー。知らないよぉ…。私が見た目ハードな人苦手って知ってるでしょ?怖いのヤダもん」

「あはは、そーだった。そう言えばさ~。さや、入学式でも金髪に絡まれたって言ってたよね。何か縁あるんじゃないのぉ?」