当麻くんの病室に入ると
今日は天ちゃん先輩と、その他強面の先輩たちが、ベッドの足元にズラリ並んでいた。
鶴くんはそれを見て、ヤバい時にきちゃったね…ってコソッと言ってくる。
「うん…。どうする?しばらくどっかで時間潰そうかぁ」
二人でゴソゴソやってると、
突然鶴くんの体が、後ろに吹っ飛んだ。
…えっ!?
「てめ~、いい度胸してんな。人の女、誘ってんじゃねーよ」
振り向いたら、当麻くんが松葉杖を抱え、そこに立っていた。
当麻くんのバカ…。しかも私、誘われてませ~ん。
無惨にも、廊下に投げ出された鶴くんは、苦笑いしてる。
…何ていいヒトなんだろー。キレないんだ?
「鶴くん…ごめんね。当麻くん、嫉妬深いからぁ」
「オレはヘーキ。絹川くん、マジでやってないし」
う~ん…。そうならいいけど。
鶴くんを引っ張って立ち上がらせる。その姿を見ていた当麻くんは、案の定ますます機嫌を悪くした。


