恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「そんな…お兄ちゃんは、自分の先輩だから…庇うんだよね?」

「いや…そーじゃねぇよ。当麻に聞いてみろよ。多分…アイツは何も言わねぇわ。

自分のやりたい事、全部ガマンして、親の言いなり。そんな兄貴見てるから、アイツもどうしたらいいか、わかんねぇんだよな」

「嘘…。お父さんの犬だって、言ってたもん」

私がそう言うと、お兄ちゃんは顔をしかめる。

「さや…。当麻のうちが火事になった話…聞いたか?」

ドキ

なんで今…その話なの?

まさか…

お父さんやお兄さんへの腹いせに…

本当に当麻くんが火をつけたって言うんじゃ…。

当麻くん本人から聞いたワケじゃないけど

コクンと頷く私を見て、お兄ちゃんが口を開いた。

「当麻んちが燃えた日…家ん中にいたのは、当麻じゃなかった」

「…え?」

「原因は、天が寝タバコして…、一緒にいた…当麻の兄貴が、全部罪を被ったんだ」

「天ちゃん先輩…が?だったらどうして…。当麻くんのお兄さんは、関係ない…のに」

「…関係あんの、色々」