恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

さすが坊ちゃんは、庶民とは持ち物からして違うワケだ。

「じゃあ借りて行きまぁす」

お金はまた何かで返したらいいよね。


それにしても、やたらパンパンなんだけど。



売店に着き、ペットボトルを手に取る。

ガムも買っとこーかな。あ、そのうち当麻くん寝るかもしんないし、雑誌も買っちゃお。

足りるかな…と中をそっと開いてびっくり。

札束が…たくさん。

何これぇ。当麻くん…かつあげもうしないって言ってたのに。昨日のケンカ相手から巻き上げたのかな。

一、二…十枚以上は入ってるよ?

それに、財布の中にはカードがたくさん。クレジットじゃなく、どこかのポイントカード。

意外とポイント集めるヒトなのかな。これはかわいいけど…ちょっと多すぎ。

カードをごそっと出したから、手がすべって廊下にカードをぶちまけてしまう。

あっ…





パラパラと手から下に流れ落ちるたくさんのカード。

床に這いつくばって、急いでそれを拾った。




ふと、

その中の一枚に視線が釘付けになる。