恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「おわっ!何で…」

当麻くん、慌てて布団かぶってる。

もー!隠れたって、バレバレなんですけど?

「ちょっと!お兄ちゃん?当麻くんが入院してるって何で教えてくれないのよっ」

病室にズカズカと入り込むと、今度はお兄ちゃんが仰天してる。

「さやっ!?お前何でここに…」

「学校休んだとか、聞いてないんだけど?お兄ちゃん、今年は三年生なんだからもうちょっとしっかりしてよねぇ?」

「あぁ…わかった。当麻、てなワケでオレは帰るわっ」

お兄ちゃん、当麻くんの隠れた布団を軽く叩きそそくさと病室を出て行った。

かぶった布団の中でゴソゴソ動いてる当麻くん。

「ちょっとぉ?」

「あ?」

布団から顔を出した当麻くん。

何だよ、とばかりに威嚇してくる。

うわ…怖っ。

でも、当麻くんのこの威嚇は…多分、この場から逃げれないから、私を早く追い返したいんだよね?

そうはいかないんだから!

「コラ。何で入院してるの!聞いてないよぉ?」

「たまには入院する事もあんだよ!」

口尖らせて言う姿が当麻くんらしくなくて、小さい子供みたい。

フフって笑ったら、ますます拗ねてしまった。