恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

キレイに整頓された庫内には、驚くほど食材が揃っていた。

うわ…、置いてある野菜が、うちの冷蔵庫の中と全く違う。

カウンターキッチンの上も、キレイに片付けられていた。

お母さん…どんな人なんだろ。




とりあえずツナ缶とほうれん草を見つけたから、当麻くんが好きだって言うパスタに挑戦した。

パスタは、当麻くんが起きてから茹でればいいよね。

スープは…ワカメスープでいいや。




キッチンでガチャガチャしてたからか、当麻くんの目がやっと覚めたみたいだった。

「さや!?」



リビングのソファの死角から、当麻くんの声が聞こえる。

「は~い。ココだよ。ごめんね、キッチン勝手に使ってる~」

「え、キッチン?」

頭をボサつかせた当麻くんは、ソファから顔を覗かせる。

「お腹空いたから、作っちゃった。当麻くんすぐ食べれるよね?」