「さや~。飴ちょーだい」

次の日のお昼休み。月ちゃんが私の席までやってきた。

「いいよぉ」

当麻くんから渡された上着のポケットを探る。

あ…。

たくさんあると思っていた、いちごブーケみたいな、さくらんぼのキャンディ。

気付けばもう残り数本になっていた。

そっか、昨日も食べたもんね。

まぁ…キャンディならお兄ちゃんにもらったのが、家の引き出しにたくさん入ってるから持ってくればいっかぁ。





それと、このキャンディの花束もどき。次はキャンディじゃなく、本当の花束がいいな…なんて思ったりして。

当麻くん、誕生日にサプライズでくれないかなー。

ベタだけど、お花のプレゼントは嬉しいんだ。

例え一本でも、当麻くんがくれたものなら…

すごく嬉しいよ。









ブーケのキャンディに、昨日の写真。

優しい瞳に、情熱的なキス。

素敵な言葉に、包容力のある腕の温もり。




私は、当麻くんにたくさんもらってばっかだよね。

私も…何かあげなきゃ。