恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

当麻くんは、私を学校の門まで引っ張って来ると、

そのまま姿を消した。

…どこに行ったんだろうって思っていると、

突然、現れた。



…そう。

大きな、派手なバイクと一緒に。

「あ…バイク通学なんだ?」

うわ~…。派手だな。

うん。

走り屋?

幟が立ってたら、まさにそうだよ。




唖然とする私を見ても、当麻くんは動じる事もなく、真顔で脇に抱えたヘルメットを私に投げた。

「乗れ」

「ちょっと待ってぇ…。私、スカートなんだよ?」

「あ~、そうだよな。体育のジャージは?」






ダサすぎですが、見えるよりマシ?

制服のスカートの上からジャージの下を履く。

嫌だよぉ…何で私がこんな格好。




「お、なかなか…」

着替えた後、チラッと私を振り向き…そこまで言って当麻くんは言葉を詰まらせる。

泣きたい…。

「ま、気にすんな」

手で口元を隠してるけど、確実にニヤける一歩手前だよぉ。

近付いて来て、私を軽々抱きかかえると座席に乗せてくれた。