「天ちゃんがね、昨日私に会いに来てくれた」

「…え。あ、朝の話?」

「ううん。昨日うちに…来たんだよ。ほら、姉ちゃんと姉妹だって知ってるし」

「へぇ。何て…言いに来たの?」





「もったいない事するなって」

「…は?」

「説教しに来たんだよ~。フザケてるよね?あんなタラシがさぁ。ホント、何なんだろあの人ぉ」

月ちゃんは笑ってるけど、泣きそうな顔をしていた。

「説教…」

「そ。オレみたいなんじゃなく、ちゃんと好きなヤツと、幸せになれって」

幸せに…ね。別れた恋人同士みたいだね。しかも、あの天ちゃん先輩、たまにはマトモな事、言うんだぁ?


「だからね、余計天ちゃんの事…好きになっちゃった。さやはわかんないって言うけど、やっぱり優しくてカッコいいんだ。

さやの口にポップンキャンディ突っ込んだのはびっくりだけどぉ、まぁたまに突拍子ない事やるからね。やりそうっちゃ~やりそう」


月ちゃんは天ちゃん先輩を思い浮かべてるのか、幸せそうにフフフと笑う。


うわ…思い出した。


ポップンキャンディ。