恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

先輩が近寄らないなら、そんな嬉しい事はないけど…。


だけどだからって、絹川くんの女になれって…それってちょっと違うよね。


「付き合うのは…困る、かな。ねぇ…額田先輩、どうしてあっさり引き下がったの?」


「あぁ…。だってあいつよりオレの方がウエだから」


上…?


何が?


そこで鶴くんが割って入ってくる。


「…さやちゃん、とにかく、教室に戻った方が」


一歩踏み出した鶴くんの足を、目の前の彼の足が遮る。


「おい、鶴。邪魔すんなぁ?せっかくいいチャンスが舞い込んだのに」


チャンス?


キョトンとする私の前で、絹川くんはフフっと笑い、眼鏡を外し、髪をかきあげる。


…あれ、ちょっとイメージが。