恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「くっそ…。その手離せよ…」


「いいけど…、黙って出てってくれんの?」


「…」


黙る先輩に、彼が腕を緩める。


そのまま何もなく終わるかと思いきや、先輩はいきなり彼に襲いかかった。


…危ないっ!


先輩の拳を、パシッと片手で受け止める彼。


「マジでやる?…額田センパイ」


彼はニッて笑い、眼鏡を少しズラす。






眼鏡の向こうの瞳は…






イタズラっぽい笑みを含んでいて、


あの凶暴な額田先輩を前にしている人の姿には…


とてもじゃないけど、見えなかった。