「…違うもん」

「違わないね。…あ~、本当は今ココで続行してーんだけどぉ。…んなワケにもいかねぇから、帰すかな」

絹川くんは、優しく微笑み余裕の表情。

「…意外」

「意外…かぁ?」

こういう雰囲気で絹川くんから体を離すとは思わなかった。

「本能のままに突っ走るタイプだと思ってた」

「ははっ、オレは動物かよ…。いちお、先輩なんで?優等生をこんな場所で犯すわけにはいかねーし」

フフっと笑って、私の髪を撫でる。





「また次の機会に…ゆっくり。こんなふざけたオレでも、誰でもトコロ構わず抱くよーなヤツじゃねぇから」

「そーなんだ?」

「あぁ。意外と真面目なオトコだぜ?乱れるなら、ベッドの上で」

そんな事言いながら真面目とかって、あんまり説得力ないんだけどぉ。




だけど

嬉しかった。





女性関係乱れてるかと思った絹川くんは、意外とそっち方向は真剣に考えてくれるのかな。

私も軽い気持ちで好きだとか、体の関係は…嫌だし。