恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

「何これ、私へのプレゼント?」

「ったく、空回りなヤツだな…。親切のつもりかぁ?せめて何かかぶせろよ」

絹川くん私の顔は見ずに、ブツブツ言いながら教室に入り、机の上にドカッと座り込む。






「絹川くん、甘いの嫌いじゃなかったっけ」

「…うるせーよ。あ~もう、何なんだあのボケが」

袋の中には、絹川くんが嫌いだって言っていた…キャンディが入っていた。

今朝どこかのお店で買ったのか、そのまま袋に入っているだけ。

もしかして、これを…私にくれようとしてたのかな。




「とりあえず、そんなとこ突っ立ってないで…こっち来いよ」

顔を上げ、絹川くんが私を呼ぶ。

彼のそばに寄ると、袋からキャンディの塊を取り出し、私に突き出した。

「さやは…甘いの好きなんだろ?…やるよ」



昨日私がポケットからキャンディを出したから…

大好物だと思われちゃったかな。




まぁ…もらって嬉しくないわけはない。

だってこのキャンディ…。