恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

『え…私に?』

鶴くん、何のつもり?

プレゼントにしては味気ない。だって普通の白いビニール袋。

『いや、あのさ。絹川くんに頼まれて』

絹川…。

そうだ、忘れてたけど。昼休み空き教室来てって言われてたんだっけ。

…行かないし。

そう思ってビニール袋の中を覗き込んだ。

『じゃ…じゃあ。オレ行くから』

頬を赤くして、鶴くんが立ち去ろうとする。



『鶴くん…何これ』

『さあ、オレにはよくわかんない。本当は空き教室まで持って来いって言われたんだけど』

『空き教室に?じゃあ直接持ってってよ…』

『ん…でも、さやちゃんと約束してるみたいな事…他の友達から聞いたし。

邪魔するかなと思って。さやちゃんに渡した方が早いかと』

『そんな…困るよ』



だって…

こんなの見たら。







『オレさ、高校入って友達できなくて。でも絹川くんのおかげで友達たくさん増えたんだ』

『…え、何の話?』